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2020.10.16

農園芸のすすめ Ⅱ (種蒔き)

八点鐘

種蒔き(播種)の要領は、野菜の種類が変わっても、ほぼ同じです。

下記に一般的な播種の要領を記します。

 

植物の発芽に必要な条件(要素)は、温度水分酸素 です。

発芽温度は、野菜によって変わりますが、一般に夏野菜は20℃~25℃、冬野菜は15℃~20℃です。 販売されている種の袋に記してありますので 確認してください。  天気予報で、最低気温が発芽温度内にあることを確認してください。 蒔き時です。

野菜作りは、時季を間違わない(旬を大切にする) ことが肝要です。

 

畝を作る前に、圃場を十分に耕します。土の粒度を小さくし、粒子間に空気を含ませます。 石灰で土壌の酸性度を調節して下さい。 化成肥料を使っていれば、土壌は酸性傾向になりますが、有機肥料を使っていれば、調整不要です。

目的に応じ、植物の栄養素である 窒素リン酸カリウム (肥料)を鋤込んでください。

 

植物(作物)の大きさにより、畝を作ります。(立てる。)

まず、種を蒔く畝に溝(断面がV字の切込み)を入れます。 溝の深さ、幅は、種の大きさにより調節します。 この溝に、水を十分にやってください。(ドボドボになるくらい。)

溝の水が捌ければ(はければ)、定められた間隔で種を蒔いてください。覆土を種の種類により定められた厚さに掛けます。 覆土はシルト分の少ないものにします。 シルト(泥)分が多いと乾燥により、覆土が固まり、発芽を阻害します。 覆土が厚すぎるのも同様に、発芽が阻害されます。

(注) 覆土はバーミキュライト(ひる石を粉砕したもの)、川砂等を混ぜたものを使用すると固まりません。

初夏~夏の日差しが強い場合は、スペーサーを置き、浮かした状態で寒冷紗を掛けます。日除け(地温の上り過ぎ) と 鳥害 および 夕立による種の浮き流れの防止のため

上記以降、発芽(芽が覆土を持ち上げる)まで水をやりません。(ここが、一般の園芸家と農業従事者の違いです。)

芽が動き出したら(覆土を持ち上げ始めたら)、十分に灌水してください。 タイミングが良いと種が一斉に芽吹き、発芽が揃います。 ここまで来るには、相当の経験が必要です。 以降 毎夕 灌水してください。

園芸本では、「種を蒔いて覆土をかけた後、灌水する」 と記してありますが、これだと覆土が固まり、発芽を阻害しますので、野菜により臨機応変に対応してください。 この方法では発芽率が相当落ちます。 ただし、プランターに使う「種まき用の土」は炭化した植物繊維(有機分)が多く、水で固まりません。 この種の本は、「種まき用の土」を使用したプランター用の解説ですネ!? 多分!

by 薄 明